初詣のお祈り
- 2009/01/06(火) 23:54:08
「一生の半分はずっと十五歳さ。そしてある日二十代が始まったと思うと、次の日にはもう終わってる。そして三十代は、楽しい仲間とすごす週末みたいに、あっというまに吹き抜ける。そしていつのまにか、また十五歳になることを考えてる」
ジョン・アーヴィングの「ホテル・ニューハンプシャー」で、兄のフランクが主人公のジョンにこんなことを言う場面がある。十五歳・・・。なんだかものすごく遠い昔のことのようだ。
また、次女のリリーがジョンに、三十歳の誕生日プレゼントとして、ドナルド・ジャスティスの詩を送るのだが、それはこんな感じだ。
今日三十歳の私は見た、
木々が、束の間、ゆらめく焔に変るのを、
ケーキの上のローソクのように。
太陽が空を沈んで行ったのだ。
一瞬の閃光、
とはいえ、願いごとの時間はあった、
光が消える前に、
ただ何を願ったらいいのかわからなかった、
かつては、わかっていたにちがいないのだが。
ローソクの焔に照らされた、清潔な
テーブルクロスの上に身を乗り出して、
ひと息でそれらを吹き消したときには。
主人公のジョンは、十五歳が何であるかをかつて教えてくれたフランクの40歳の誕生日に、同じくドナルド・ジャスティスのこんな詩を送る。
四十の男たちは
そっと閉めることを学ぶ
彼らが二度と戻ってこない
部屋部屋のドアを。
週末に、久しぶりに初詣に行ったのだが、お賽銭を投げてから、「あ、なにか願いごとを」と考えて、家族の健康を願った。なんだか自分が歳をとったんだな、と感じた。
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